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自慢の妻が上司に寝取られた・・・ 2

カテゴリ: 寝取られ&寝取らせ
お昼休み、望美は外出して昨日のブティックに寄る。
昨日同様美人の店長にわけを話すと、店長はにっこりとうなずいて望美の衣装を見繕い始めた。
望美は一着だけのつもりだったが、店長は着まわすことも考えてとりあえず五着用意するといい、
そのいずれもが扇情的で丈の短いミニや胸の開いた躰のラインをかもし出すような服を選び出して行く。
「昨日のは確かに派手めだったけど、少し抑え目にしたからあなたならこのぐらいは充分着こなせるわ。メイクも少し変えてみてはいかがかしら。それに下着だってそう。こちらに変えてごらんなさい。きっと自分でもびっくりするほど綺麗になれるわよ」
そういいながら店長は下着やアクセサリーも見繕う。
「下着もですか?」
「下着を変えると気持ちも変わるわ。身も心も引き締まるわよ」
店長の言葉には説得力がある。確かにそう言われればそんな気もするのだ。
「メイクを変えると気持ちが変わるのはわかるでしょ?下着も同じなの」
「同じ・・・」
「別に男をたらしこむとか媚びるとかじゃないのよ。下着は女性の内面を磨いて輝かせるためのものなの。いわばそのための道具ね。さしずめビジネスウーマンの武装って所かしら」
「武装・・・ですか?」
「そう。ビジネスに向かう自分を鼓舞するための武装よ」
店長の言葉にうなずく望美。
目の前に置かれた黒や赤の派手な下着は望美でも驚くほどのいやらしさを感じさせる。
今まで健太との夫婦生活にこんな下着を身につけたことなど一度もない。
だが、確かにこれをつけた自分は何か変わるのかもしれないと思う。
それだけに何か一種の魔力を持つような魅力を望美は感じるのだった。

店長にいろいろと見繕ってもらったあと、望美は下着も服も言われるままに取り替える。
昨日と同じように美しくなっていく自分を見るのは、望美にとっても気持ちのいいものだ
った。
「あなたの内面はまだまだ磨かれていない原石のようなもの。こういった下着やメイクがあなたを磨きたててくれるわ」
「やはりメイクも変えたほうがいいんですか? 多少派手目に」
「派手にするというのとはちょっと違うわ。あなたの美しさを引き出すのよ」
店長はそういいながら望美の顔にメイクを施して行く。
あまり濃いメイクはと思った望美だったが、店長によって施されるメイクは望美を見事に変えて行く。
確かに家庭に入って以来メイクをナチュラル系に抑えてきた望美にすれば濃い化粧と言えるかもしれないが、決して濃くも派手にも見えないのだ。
付ける前までは派手だと感じていたアイシャドウや口紅も、店長の手にかかれば望美に新たなる輝きを付け加える彩りに過ぎなくなる。
派手な感じなど微塵も与えず、それでいて望美を妖艶に引き立てる、そういう類のメイクだった。
最後に耳にはピアスをつけてもらう。
なんでも店長はピアスの資格のようなものを持っているとかで、ピアシングニードルで耳たぶに穴を開け、綺麗なピアスをつけられた。
一瞬健太がどう思うか気になった望美だったが、健太とて望美が美しくなるのはうれしいだろうと思い、ピアスをつけてもらったのだ。
すべてが終わった望美は、まさに見違えるように美しかった。
それはさながら蝶の幼虫が成虫に羽化したかのようでもあり、望美も自分の美しさに酔いしれるほどだった。

しかし、いくらなんでもこれは買いすぎだ。
望美は今着ているものだけを購入しようと思い、それも自分のカードで買おうと思ったが、店長は首を振る。
「越久村さんに連絡はもらっているわ。会社の制服のようなものだから気にしないように
って。越久村さんのカードをちょうだい」
「でも・・・それならせめて半分でも」
「あなたは越久村さんに期待されているのよ。越久村さんのために一所懸命に尽くせばそれでいいんじゃないかしら」
「期待だなんて、私はただ部長のあとについて回るだけの秘書代わりですから」
望美の言葉に店長が微笑みかける。
「越久村さんが無能な人に秘書役なんかさせるわけないでしょ?違います?さ、カードをくださいな」
店長に言われて仕方なく越久村のカードを手渡す望美。
これではいくらかかったかわからないが、相当な金額になるのは間違いないだろう。
だが、それだけ自分は期待されているんだと思うと、望美は誇らしくまたうれしかった。
無能なものには秘書役などやらせないという店長の言葉が望美はとてもうれしかったのだ。
「今着ているもの以外は宅配便でご自宅に送りますわ。お仕事にお戻りください」
望美はそう言われ、住所を告げてブティックを出る。
道行く人々が望美の美しさに振り返り、望美は最初は気恥ずかしかったものの、賛美の視線が心地よかった。

「ただいま戻りました」
望美が戻ると、越久村は満面の笑みを浮かべた。
「おお、見違えたよ。さすがは望美君だ。とても美しい」
「うふっ、ありがとうございます部長」
越久村の賛辞は望美にとってはとてもうれしい。
それだけで恥ずかしい思いをしたかいがあるというものだった。
「その服は君の制服のようなものだ。これからも俺の秘書であることに誇りを持って頑張
ってくれよ」
「ありがとうございます部長、すごくたくさん買ってしまったんですけど、本当にいいんですか?」
「かまわんよ。これも仕事のうちだからね。美しい秘書を見て相手が取引したいと思ってくれれば安いものじゃないか」
美しい秘書と言う言葉がとてもうれしい。
それに越久村はあくまで仕事であるという姿勢を崩さない。
そのため、望美も仕事だからこの服装なんだと納得することができるのだった。

次の日から望美は見繕ってもらった衣装に店長に教わったような美しいメイクをして出社するようになった。
見る者に妖艶さを感じさせるような衣装ではあるものの、これはあくまでも仕事着であり、突発的な接待などにも対応できる衣装だからと望美は納得していたし、何より自分に向けられる視線が心地よかった。
ただ、会社に行く途中に痴漢に遭ってしまった事があり、そのことを知った越久村がわざわざ朝迎えに来てくれるようになる。
そのことが部下を大事に思ってくれる越久村の思いやりに感じて望美はとてもうれしかった。
健太は望美がそんな妖艶さを漂わせる服装で出勤していることなどまったく気がついていなかった。
越久村の新規プロジェクトに伴う新規開発で企画開発部門はてんてこ舞いの忙しさだったのだ。
自然と夜も遅く帰ることが多く、夜十一時ごろになることもしょっちゅうとなっていた。
当然夕食を家で取ることも少なくなり、望美も夜を外食で済ませるようになっていた。
朝は望美の出勤前に健太は家を出てしまい、夜も望美の方が早いために、望美の服装の変化など判るはずもなかったのだ。
******
「おはようございます」
いつものように越久村の車の助手席に乗り込む望美。
タイトスカートから伸びる脚が越久村の目を楽しませる。
黒のストッキングがなまめかしい。
越久村は望美が近所の人の好奇の目にさらされるのを案じて家までは迎えには来ない。
最寄の駅の近くで待ち合わせをしているのだ。
「おはよう望美君。いつも綺麗だよ」
「ありがとうございます。部長も素敵ですわ」
車を走らせる越久村の手が望美の太ももに伸びて行く。
「あはっ、もう・・・部長ったら」
最初は驚いていた望美だったが、特に太ももから股間に手が伸びてくるのでもなく、どちらかと言うと撫でてもらっているという感じが強かったので、最近はお尻タッチと同じくほとんど気にならなくなっていた。
むしろ自分の脚を褒めてもらっているようでうれしくさえあったのだ。
「おっといかんいかん。運転中だったな」
そう言って大げさに手を引っ込める越久村。二人の笑い声が車内に広がった。

「えっ?出張ですか?」
「そうだ。今週末に一泊で金沢へ行く。望美君も一緒だ」
「私もですか?」
望美は驚いた。まさか出張に同行するなど考えたこともなかったのだ。
「当然だろう。君は俺の秘書なんだからな。手助けをしてもらわないと困る」
「で、でも・・・」
望美の脳裏に健太のことがよぎる。
このところゆっくり顔をあわせていないので、週末は映画でも行こうかと話していたところだったのだ。
「週末は・・・」
「重要な仕事だ。よろしく頼むよ」
越久村にそう言われては望美には断れない。それに今は仕事が楽しかった。
健太との休日はまた今度も機会があるだろう。そう思った望美は越久村にうなずいた。
「ただいま。ふう・・・」
この日も健太の帰宅は夜十一時を過ぎていた。
「お帰りなさい、健太さん」
パジャマに着替えていた望美がちょっとかげりを浮かべた表情で出迎える。
「ただいま」
疲れているのだろうが、それでも健太は笑みを浮かべた。
愛する望美の顔が見られれば、疲れなどは吹き飛んでしまう。
望美は健太のカバンを受け取り、リビングに入る健太のあとに続く。
「お食事は?」
「いらない。会社で食べてきた」
ソファーに腰を下ろす健太。
このところの企画開発部門の忙しさは社内でもバックアップ体制がとられており、残業にはちゃんと夕食が用意されるようになっている。
だから健太も夕食は会社で取っているのだ。

「そう・・・」
何か言い出そうとしているようで言い出せないでいる望美に気がつく健太。
「どうしたんだい? 日曜日のことなら大丈夫だよ。明後日までに一区切りつければ明後日は休めるから」
「そのことなんだけど・・・ごめんなさい」
望美が頭を下げる。
「ど、どうしたんだい?」
「土曜日に出張が入っちゃったの。土日で金沢に行かなくちゃならないの。だから映画はまた今度・・・」
望美の思いもかけない言葉に絶句する健太。
どうにかがんばれば日曜日は休めるということを励みにして仕事してきたのだったが、それが無駄になってしまったのだ。
「どうして望美が出張しなくちゃならないんだ? 望美は単なる雑務を処理するための採用だろ?」
「私も今では越久村部長の秘書みたいなものなのよ。だから部長の仕事の手伝いをしなくちゃならないの。ごめんなさい。来週は大丈夫だと思うから・・・」
すまなそうにしている望美だが、健太はどうにも心が収まらない。
「いいよ。どこへでも行ってこいよ」
ふてくされてはずしたネクタイを放り投げる健太。
おもむろに立ち上がると、冷蔵庫からビールを取り出す。
「ごめんなさい。仕事だから・・・」
健太が怒るのももっともだと思う望美はひたすら頭を下げるしかない。
「いいって言ってるだろ。二言目には仕事仕事って、そんなに仕事が大事なのか?」
「だからごめんなさいって言ってるでしょ。仕方ないじゃない。健太さんだって仕事で休めないときぐらいあるでしょ」
健太の態度につい口調が荒くなってしまう望美。
謝っているのに、受け入れてもらえないのはつらくなる。

「ああ、だからいいっていってるだろ。もういいって!あーーあ、つまんねえなぁ」
缶ビールの口を開け、ごくごくと飲み干して行く健太。
言っちゃだめだとは思うものの、どうにも収まりがつかないのだ。
今は何を言っても無駄だと思った望美はそっと部屋を出る。
「望美、なんだかタバコくさいぞ。シャワー浴びてんのか?」
「なっ?」
望美は驚いた。
健太の帰りがいつになってもすぐ出迎えられるようにシャワーを浴びずに待っていたというのに、その言いようはあんまりだった。
望美は半泣きになりながらシャワーを浴びる。
出てきたときにはすでに健太は寝室に行ったあとだった。
望美は結局寝室には行かずに、自分の部屋のベッドで眠るのだった。
翌朝は健太も望美も無言のままだった。
健太も悪かったとは思っているものの、やはり素直には謝れない。
だいたい仕事仕事と男性社員じゃあるまいしとも思ってしまうのだ。
結局健太は無言で朝食を済ませ、身支度を整えて出かけてしまう。

望美は健太が出かけたことでホッとしていた。
息詰まるような雰囲気がどうにもいやだった。
確かに仕事が入ってしまったことで約束を破ってしまったことは申し訳ない。
でも、それをいつまでも子供みたいに拗ね、その上タバコくさいなんて言われるとは思わなかった。
部長ならあんなことは言わないに違いないわ・・・
タバコなんて一本も吸ってないのに・・・
それにタバコのにおいってそんなに気になるものかしら・・・
望美は首を振っていやな思いを振り払う。
これから仕事に出かけるというのに、暗い思いを引きずっていてはいられない。
望美はいつものように少し淫靡さを感じさせる下着を身につける。
家では決して着けない下着で、これを身に着けるだけでなんだか気分が引き締まる。
そして、あの日以来時折寄るようになったブティックで手に入れた衣装を身に付ける。
多少扇情的ではあるものの、躰のラインを綺麗に見せ望美の美しさを見事に引き出す衣装だ。
最後は最近手馴れてきたメイクで表情を引き締める。
メイクが終わるころには望美はもう健太とのいさかいなど忘れていた。
これから越久村と仕事をするのだ。そう思うと自然と気持ちが浮き立った。
「おはようございます」
「おはよう、望美君」
越久村の車に乗り込むころには、望美はもう普段の望美に戻っていた。
タバコの煙が充満する車内だったが、なぜか望美はホッとしたものを感じていた。
ここにはいつもの空間がある。仕事に向かうときのちょっと高揚するような気持ち。
やりがいを感じる充実した毎日の始まりなのだ。
その象徴ともいうべきタバコの煙を、望美は好きになっていた。

「何かあったのかな?」
望美は驚いた。
普段と変わらないつもりでいたのに、どうして越久村にはわかったのだろう?
「どうしてわかるんですか?」
「俺が鈍い男に見えるかい?毎日君の顔を見ているんだよ。何かあったかぐらいはすぐにわかる」
「あ・・・」
越久村に見守られているようで望美はすごくうれしくなる。
心に温かいものが広がって行く。
「健太さんとちょっと言いあいをしちゃったんです」
越久村には素直に夕べのことが言えてしまう。
「塩原君と? いったいどうしたんだい?」
心から心配してくれているような越久村の言葉が、望美はすごくうれしかった。
「実は・・・週末の出張のことを言ったら健太さんが機嫌を悪くしちゃって・・・」
「どうしてだい? 仕事だから仕方が無いだろう」
「ええ、私もそう言ったんですけど、健太さんたら納得してくれなくて・・・」
夕べの健太のことを思い出すと、約束を守れなかった自分が悪いというよりも、健太がわがままな子供に感じてしまう望美。
「それは塩原君も大人気ないな。いい大人なんだから妻の仕事を理解してやらなくちゃ」
「ええ、そうですよね。私が我慢してって言ったのに聞いてくれないし。それにすごく失礼なこと言うんですよ」
「失礼なこと?」
越久村が眉をひそめた。
「あ、これは部長が悪いとか言うんじゃないんですから誤解しないでくださいね。健太さんたら私のことタバコくさいって言ったんです」
タバコのにおいなんてそんなに気になるものかしらと望美は思うのだ。
「それはひどいな。こんなに美しい君を捕まえて」
「まあ、部長ったら。お世辞でもうれしいです」
微笑を浮かべる望美。

「世辞ではないよ。しかし塩原君もちょっと神経質すぎるんじゃないかな。望美君はタバコのにおいは気になるかい?」
「いいえ。最初はちょっとむせるような感じでしたけど、今は気になりません。部長のお
っしゃるとおり健太さんは気にしすぎるんだと思います」
「そうだな。ちょっと塩原君は周囲に甘えているところがあるからな。わがままで神経質なところがあるんだろう」
「そうなのかもしれません・・・ふう・・・あんな人だったかしら・・・」
なんとなく健太への思いに幻滅を感じてしまう望美。
それに反比例するように、越久村の男らしさやたくましさに憧れを感じてしまうのだ。
望美は知らず知らずのうちに、タバコを吸う越久村の横顔に見惚れていた。
「望美君ご苦労さん」
終業時間が近づいた望美に越久村が声をかける。
「あ、部長もお疲れ様です。明日は出張ですね。私で勤まるでしょうか・・・」
「心配は要らないさ、出張といっても顔つなぎのようなものだから難しいことは無いよ。いつもどおりでいればいい」
「はい。ありがとうございます」
越久村の言葉は本当に心強い。
少しでも越久村の役に立てるならこんなうれしいことは無いとも望美は思う。
「塩原君は今日も遅いんだろう?」
「ハイ、そう思います。このところ忙しそうですから・・・」
「だったら帰りに食事でもどうかな?望美君も一人で食事は味気ないだろう」
「えっ?」
望美は驚くと同時にうれしくなった。
越久村が食事に誘ってくれたのがうれしかったのだ。部長は私を気にかけてくれている。
そう思うと、望美の返事は決まっていた。
「はい。喜んで」
望美は大きくうなずいていた。

食事は楽しかった。雰囲気のいいレストランでワインを飲みながらの食事。
越久村との会話は仕事の話題が中心ではあったものの、ワインの酔いも手伝って望美にはすばらしい時間となったのだった。
越久村の車で送ってもらうとき、越久村の手がいつものように太ももに伸びてきたが、望美はそれがすごくうれしかった。
伸びてきていた越久村の手を握り締め、その温かさに酔いしれる。
このまま越久村と別れるのは寂しかった。
家の近くまで来て車が止まったとき、望美は越久村の手を強く握り締めてしまう。
「望美君」
「部長・・・」
望美は黙って目を閉じた。やがて望美の唇には、越久村の唇が重ねられるのだった。
「ただいま」
今日も帰りは夜の十二時近かった。
「ふう・・・」
「お帰りなさい」
玄関まで健太を迎えに出る望美。疲れ果てた表情の健太がカバンを差し出してくる。
望美はそれを受け取り、健太がリビングに向かうのについていった。
健太は言葉を捜していた。いや、探す必要はなかったはずだった。
ただ一言ごめんといえば済むのだ。
仕事に振り回されるのは会社員なら当たり前のことだ。
望美が自ら予定を入れたわけじゃないのだから、仕方ないと割り切ればいいだけだったのだ。
だが、どうしても言葉が出ない。結局健太は無言でリビングに入っていく。

「ふう・・・」
いつしか望美もため息をついていた。
無言でリビングに入っていく健太の後姿は、どう見てもさえない感じだったし、部長のような男らしさを微塵も感じさせないのだ。
部長ならもっとシャキッとしているのに・・・
そう思うと健太に多少の幻滅を感じてしまう。
こんなに彼って覇気のない人だったかしら・・・
望美は無言の健太をリビングに置き去りにしてカバンを健太の部屋に置きにいく。
二人の住むマンションはそれなりの広さを持っており、健太も望美も一部屋ずつを持っていた。
カバンを置いた望美はリビングに戻る。
うつむいた健太の疲れきった様子に望美はますます幻滅するのを感じていた。
「お疲れ様・・・ビールでも飲む?」
「いや、いらない。ふう・・・疲れたよ」
そんなのは見ればわかる。
でも、せめてもう少し男なら格好付けでいいから疲れた表情など見せないで欲しい。
部長なら絶対にこんな顔は見せないわ。別れる間際の口付けが思い出される。
ほんの少し健太に対して心が痛んだが、疲れた表情の健太にはただ哀れさを感じるだけだ
った。
「なあ・・・望美・・・」
「ねえ、健太さん」
二人はほぼ同時に声をかける。
「う、望美からどうぞ」
健太が一歩譲る。彼はただ夕べのことを誤ろうと思ったのだ。
その上で仲直りをして来週にでも映画に行けばいい。
だが、それを自分から言うのはどうも気が引けた。
望美が何をいうのか確かめてからでもいいと思ったのだ。

「えとね、ほら、私最近越久村部長のタバコにさらされててタバコくさいって言ってたでしょ?今日からちょっと寝室分けようかなって思うの」
「えっ?」
「シャワー浴びたりもするけど、健太さんの気に触ったりしたらいやだから、私の部屋で寝るわ。それならタバコのにおいは気にならないでしょ?」
望美の言葉に健太は唖然とした。そんなつもりじゃなかったのに・・・
「いや、だ、大丈夫だよ。望美がタバコくさいなんてことないから。寝室分けることないよ」
「ううん。私がもっとちゃんと気がついていればよかったのよ。健太さんタバコ嫌いだもんね。ごめんね。越久村部長ったらヘビースモーカーだから私もそれに慣れちゃっていたところあるし。だから別にしましょ。そのほうがいいわ」
望美にとっても寝室を別にして少し健太と距離を置きたかったのだ。
部長の言うとおり、少し距離を置くことでお互いに見えてくるものもあるかもしれない。
そう思ったのだ。
健太はもう何もいえなかった。望美はまだ怒っていると感じたのだ。
だったらもう勝手にしろと言う気がわいてくる。
「わかったよ。好きにしろよ」
健太はそう言って望美から顔を背けた。
「そう・・・それじゃおやすみなさい」
望美はふうと一つため息をつき、自分の部屋に入っていった。

「おはようございます」
出張用に少し大きめの荷物を持った望美が越久村の車に入り込む。
健太との朝の気まずい陰鬱な時間も過ぎ、これから越久村と二人になれると思うと、自然と表情がほころんでくる。
「おはよう望美君。ほう、今日は素敵なワンピースだね。よく似合っているよ」
越久村の言葉が望美の心を浮き立たせる。
紫の躰にぴったりしたワンピースは、望美の見事なプロポーションを浮き立たせ、なまめかしさをかもし出していた。
「ありがとうございます部長。うれしいですわ」
望美は最高の笑みを越久村に向ける。
今までこの笑みは健太に向けられていたはずなのに、いつしか望美の笑みは越久村に向けられるようになっていたのだ。
「ベージュのストッキングがとてもよくマッチしているよ。実に美しい」
「うふふ・・・部長にそう言ってもらえると本当にうれしいです。健太さんならそんなことちっとも言ってくれませんから」
「塩原君にも困ったものだな。望美君の美しさがわかっていないんだな」
わかっていない?そうかもしれないと望美は思う。
タバコのにおいとか妙なことには細かいくせに、ピアスをしたことには何も言わなかったりするのは、私をよく見てないのかもしれない。
もしかしたら健太にとっては、そばにいるのが望美でなくてもいいのかもしれない・・・
空気のようにそこにありさえすれば誰でもいいのかも・・・
「さて、それでは行こうか。一度会社に寄ったらすぐに出かけるぞ。準備は問題ないね?」「はい。出張に持っていく資料は昨日のうちにまとめてあります」
「さすがだ。君がいてくれて助かるよ、望美君」
「ありがとうございます」
飼い主に撫でてもらった仔犬のように、望美は越久村に褒められてとてもうれしく思うのだった。

金沢への出張は久しぶりの遠出とあって、望美にとっても楽しみだった。
颯爽とした越久村と並んで歩いていると、とても心が浮き立つのだ。
航空機で小松空港に降り立った二人は、手配してあったレンタカーに乗り金沢市内へと向かう。
綺麗な日本海を左手に望みながら走っていると、いつしか越久村の手は望美の太ももを触
っていた。
あ・・・うれしい・・・少なくとも部長は私を必要としてくれている。
部長は誰でもない私をそばにおいてくれている。
そう思うと望美はすごくうれしくなる。
望美は越久村の手に自分の手を重ね、昨日と同じようにそのぬくもりを味わった。
取引先との会合は、まったく問題なく終了した。
越久村の秘書として寄り添い、ストッキングに包まれた脚を優雅にそろえていた望美の姿を、取引先の男どもは意識しないようにしながらも盗み見ることをやめられないようだった。
望美にはそれが手に取るようにわかり、あえて脚の位置をずらしてみたりする。
すると男どもの視線がそれに連れて動いているのが見え、とても楽しいのだ。
何とか気を落ち着けようとしてタバコを吸う彼らと越久村自身のタバコの煙とが交じり合い、応接室は白くかすむほどだったものの、望美にとってはかえってその香りが心地よか
った。
「いやぁ、どうもありがとうございました。わざわざ金沢まで来ていただいて恐縮でした。どうです?もし良かったらこの後一席設けてありますが・・・」
そう言って引き止める取引先に、越久村は首を振る。
「いやいや、先日も申し上げたとおり今回は辞退させていただくよ。また折があればということで。そうそう、今度はこちらへおいでなさい。そのときにはいい店を紹介するよ」
「このまま手ぶらで返したとあっては、私が社長にどやされます。どうか一席・・・そ、そうですか・・・」
再度申し出ては見たものの、越久村の意志は固いようではねつけられる。
結局、その場で取引先と別れ、越久村と望美は二人きりになるのだった。

「よかったんですか、部長?接待を蹴ったりして。取引に支障が出たりしませんか?」
堅苦しい接待からまぬがれてホッとした気持ちがあるのは確かなものの、このことが何か差し支えることにならなければいいと望美は思う。
「ふん、どうせそれほどたいした取引先じゃない。切られて困るのは向こうの方さ。せっかくの金沢の夜を接待なんぞでつぶされるのはごめんだ」
越久村はそう言って笑った。
二人はレンタカーで夕方から夜にかけて金沢市内をドライブする。
いつもの仕事に向き合う越久村とは違い、名所を回りつつも金沢に生まれた高名な文学者の故事などをさらりと口にしたりする今日の越久村に、望美は彼の新たな面を見出すとともによりいっそうの憧れを感じてしまう。
そしていつしかレンタカーは郊外へ向かい、一軒の落ち着いた雰囲気を漂わせる和風のお屋敷に到着した。
「ここは?」
望美は一瞬その雰囲気に飲まれたように立ち尽くす。
「料亭旅館とでもいったところかな。今夜はここに泊まる。食事も楽しみにしているといい」
越久村が笑みを浮かべて歩き出すのに合わせ、望美もその後をついていく。
金沢出張ということで、望美もいくつかの有名どころをピックアップしていたのだが、これはまったくの予想外だった。
「こんなところが・・・」
落ち着いた雰囲気がとてもよく、先ほどまで気圧された望美ではあったものの、すぐにここが気に入った。

この旅館は、かつては武家の屋敷だったという。
豪華なお風呂でゆったりと気分を癒し、用意された食事を越久村と二人で楽しく味わうのだ。
無論食事も内装同様にすばらしく、加えて決して押し付けじゃない行き届いたサービスは、望美を十二分に満足させてくれた。
お酒も入ってほろ酔い気分の望美は、いつしかこんな素敵な旅館を用意できる越久村の奥深さにも酔いしれていることに気がつかなかった。
日常から離れた旅先という環境が望美の思考を鈍らせる。
越久村に乞われるままに酒を注ぎ、肩を抱かれてその酒を口移しで飲まされる。
越久村の口から注がれる液体は、とても甘美で美味しかった。
やがて越久村の手は浴衣姿の望美の懐に入り込む。
風呂上りのすべすべの胸を越久村の手が荒々しくつかみ、思わず望美の口から声が漏れる。
風呂でもお酒でもない熱が望美の躰を燃え上がらせ、あそこがじんわり濡れてくる。
抱きかかえられるようにして用意された布団に寝かされ、越久村の手で望美の浴衣ははだけられた。
「望美」
「あ・・・だめ・・・です・・・」
言葉だけとなった拒絶を無視し、越久村の指は望美の敏感なところを刺激する。
ピクンと体が反応し、いつしか越久村の首に両手を回していることにも気が付いてはいなかった。
「あ・・・」
猛々しいものが望美の躰を貫き、全身を走る快感が少しの後ろめたさをかき消していく。
越久村のほとばしる欲望を体内に感じたとき、望美は確かにエクスタシーを味わっていたのだった。

越久村の胸に顔をうずめたまま余韻に浸る。
たくましく厚い胸板は望美を暖かく包んでくれるものだった。
部長にならどうされてもいい・・・そんなことさえ思ってしまう。
ふわっとタバコの煙が顔にかかる。
越久村が吸うタバコの香りがなんだかとても心地よい。
「ん? 目が覚めたのか」
「あ、はい、部長」
越久村の目が望美に向けられ、望美は思わず微笑んだ。
「どうした?」
「くすっ・・・部長がタバコを吸うのを見てました。美味しそうに吸うんですね」
「ああ、とても美味い。食事の後や仕事中の一服も捨てがたいが、何よりすばらしい女を抱いた後のタバコは最高の味だ」
「うふふ・・・お世辞でもうれしいです」
お世辞とわかっても悪い気はしない。
越久村のような男にすばらしい女性と言われるのは光栄なのだ。
「君は最高の女だ。そうでなければ俺は抱かん。どうだ、一本吸ってみるか?」
「えっ?」
越久村が差し出したタバコを見て望美は一瞬ためらった。
「美味いぞ。吸ってみろ」
望美はずっとタバコは嫌いだった。
だが、越久村がタバコを吸う姿は見ていてとても素敵だったし、タバコの煙も今ではほとんど気にならない。
吸ってみようかな・・・望美はおずおずと手を伸ばす。
差し出されたタバコを受け取って咥え、越久村が差し出したライターで火をつける。
「すう・・・ゴホッ、ゲホッ・・・」
「ハハハ、慣れないとそんなものだ。ゆっくりと吸ってごらん」
いきなりでむせた望美に越久村が笑う。

望美は言われた通り今度はゆっくりと吸ってみた。
タバコの煙が肺の奥に流れ込み、とても美味しく感じられる。
「すう・・・ふう・・・こうですか?」
「そうそう。そうすればむせないだろう?」
「はい、そうですね。結構美味しいかも」
もう一度タバコを深く吸い込む望美。
なんとなく越久村とよりいっそう近しい存在になれた気がして、望美はうれしかった。
「ふう・・・うふふ・・・これで部長とおそろいですね」
「ん? ふふふ・・・そうだな。おそろいだ」
意味ありげに笑みを浮かべる越久村。
望美が思い通りに彼好みの女になってきていることに満足していたのだ。
「ふう・・・美味し。タバコってこんなに美味しいんだ。はまっちゃいそう」
望美はあっという間に一本吸い終わると、越久村の差し出す二本目に火をつけるのだった。
翌朝、越久村に再び抱かれて火照った躰を風呂で洗い流した後、望美は自販機で越久村と同じタバコを買い求めた。
部屋でタバコを吸っていると、越久村のぬくもりを感じられるようでとても心地よい。
タバコの味がすっかり気に入った望美は、続けざまに二本三本と吸っていき、越久村がなぜあれほどタバコを吸うのか理解できたような気がして、また一歩越久村に近づけたような気分になっていた。
「おやおや、望美もすっかりタバコが気に入ったかな」
遅れて風呂から上がってきた越久村が、窓辺でタバコを吸っている望美の姿に目を留める。
風呂上りの浴衣姿でタバコをくゆらす望美の姿は、越久村を充分に満足させるほど美しか
った。
「お帰りなさいませ部長。ええ、タバコって美味しいですね。今まで嫌って吸わなかったのがバカみたい」
タバコの煙を吐き出しながら、越久村に向かって笑みを浮かべる望美。
望美と呼び捨てにされることがうれしい。
妖しい美しさに包まれた望美は、健太には想像も付かないものだったに違いない。
この美しさを引き出すことができて、越久村は充実感を味わうのだった。
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